「秘境駅」というジャンルも、最近はかなり有名になってきました。

この本の牛山隆信さんのコラムでは、休日には秘境駅が観光客でにぎわっていることが書かれています。

「〇〇秘境駅号」と題した列車が運行され、連日満員になるなんて、このジャンルの開拓者の牛山さんにも想像できなかったでしょう。


とはいうものの、秘境駅に観光客が大勢訪れる、というのも不思議な状況ではあります。

お客さんがたくさんいると、どうしたって「秘境」感は薄れてしまいますよね。

しかも、牛山さんによれば、この賑わいはあくまで一時的な状況でしかないというのです。

ある路線が廃れるにはそれだけの要因があります。周囲に安定した産業もなく、利用者が減っていくのは必然。

そんな状況のなか、もの珍しさで大勢の観光客がやってくる現状を、牛山さんも複雑な思いで眺めているのです。

騒音やごみ問題が発生し、地域住民の生活をおびやかしているのではないかと。


だとすれば、私みたいに「秘境駅も行ってみたいかな……でも遠いし」くらいな人は、この本を読んで紙上旅行をするくらいがちょうどいいかもしれません。

これなら環境を破壊することもありませんしね。

この本の106ページからは、「小幌駅の6時間35分」と題して、朝八時から午後3時までの小幌駅の様子を紹介しています。

四方を海と山に囲まれ、「日本一の秘境駅」と呼ばれているこの駅の半日を、この文章で体験できます。

秘境駅に行くほどのマニアでもない私ぐらいの人間は、こうした本で行ったつもりになるのがよさそうです。


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