testosterone×幸福学
ツイッターにおける「筋トレの伝道師」testosteroneさんが、幸福学とタッグを組んだのが本書です。
もともとtestosteroneさんは筋トレの科学的効果についてよく話していたので、こういうエビデンスのある話とは相性がよさそうでしたが、いざ読んでみると幸福学とtestosteroneさんの主張は一致していることが多いことに気づきます。
というよりも、testosteroneさんのふだんの主張がかなり幸福学に影響されているのかもしれません。
幸福学の本なので、『99.9%は幸せの素人』などと重なる点が多く、こちらを読んでいるなら読む必要はないかもしれません。
ただし、testosteroneさんのファンか、幸福学について知らない方が読めば、得られるものは多いはずです。
旅行の楽しさを独自の視点から解説
この本は、解説はすべてtestosteroneさんが担当しています。
なので、幸福学を語るときも、あちこちにtestosterone節が出てきます。
たとえば「旅行そのものより旅行の計画が幸福度を上げる」という項目では、この方法の応用として「8週間後にデートの予定を入れることも有効」と書いています。
そしてtestosteroneさんらしく、「デートの予定を入れようとしたら、誘える相手がいないことに気づいた」とオチをつけています。
testosteroneさんのツイートをよく読んでいる人なら、随所でこのいつものノリを楽しめます。
SNSはあまりやらないほうがいい?
幸福学ではよく言われていることですが、SNSの利用時間をへらすことが幸せにつながります。
testosteroneさんにいわせれば、「SNSは人生の最高の瞬間だけを切りとって公開できるツール」。
そんなものに振りまわされて、劣等感を感じるなんてばからしいですよね。
とはいってもSNSを利用すれば、つい幸せそうな他人とくらべてしまいます。
なら利用時間をへらせばいいのです。
それでもつらい気持ちがなくならないなら、どうすればいいのでしょうか?
この本では、過去のつらい経験を15分間書き出す方法を紹介しています。
testosteroneさんはこの方法で、連絡先を聞いたら「LINE持ってません」と女性に拒否された記憶にこの方法で対処したい、と書いていて、ファンサービスも行き届いています。
testosteroneさんのいつものネタを楽しみつつ、幸福学を学びたい方にはもってこいの一冊ではないでしょうか。
『幸福の達人 科学的に自分を幸せにする行動リスト50』はkindle unlimitedで読み放題対象です。